ドメインが使えなくなった時の調査方法

投稿者: | 2023年6月21日

webサイトがダウンするのにはいろんな原因があるが、

  • サーバは高負荷やサービスダウン等発生しておらず、hostsを設定すると問題なく閲覧できる。
  • ホームページだけでなく、メールも送受信時にエラーがでる

と言ったばあい、考えられるのがドメインの問題である。

ドメインには2つの管理上の勘所がある。

  • 契約上の管理
  • ネットワークの管理

この2つが問題ないかを確認することで、ドメインの問題について網羅できる。

契約上の管理についての問題調査

ドメインを使うには、ドメインを販売(正確にいうとレンタル)しているドメイン管理サービスにてドメインを契約する必要がある。
ex) お名前.com、ムームードメイン、value doman など

ドメイン管理サービスにて、年額のドメインの料金を支払うことでドメインを自由に使えるようになるが、ドメインの管理上、いくつかのルールがある。

  • ドメインの管理者情報(氏名、住所、連絡先など)を正確に登録し、このドメインでweb上で問題を起こした場合に問い合わせを受け付ける状態としておく。
  • 上記情報が最新のものであることを維持する。
  • 毎年ちゃんと料金を支払う。

など。

ドメイン管理サービスは、ドメインを取得した人がルールを守って運用していることを監視するためのいくつかの施策を実施しているが、その施策にて「問題あり」と判断された場合、ドメインがロックされて使えなくなる。

ドメインが現在どういう状態かは、whois情報と言われるドメインの公開情報によって確認できる。

whois情報を確認するには、以下のような方法がある。

  • whois情報を閲覧できるwebサービスを利用する。
    (いろいろあるが、ドメインの種類が限定されていることもあるので、複数のサービスを見た方が良い)
  • pcにwhoisを確認できるモジュールを入れて、コマンドラインから実行。

whois情報で確認する箇所は以下。

  • DNSSEC: (ちょっとよく調べてない。unsignedとかであれば問題ないと判断する。)
  • Domain Status: これがOKでないばあい、ドメイン管理サービスにて何らかの制限がかけられている可能性がある。この場合はドメイン管理サービスに確認する。
    (大抵の場合、ドメインの制限に関するドキュメントがあるので、FAQを見る。)
  • Name Server: これは契約上の管理とネットワーク上の管理を紐づける。ネットワーク上の管理に使っているネームサーバが指定されているかを確認。本来設定されているはずのネームサーバ出ない場合、これを修正する。
  • Expiration Date(Expiry Date):ドメインの期限。この日付をすぎている場合、費用未支払い等で契約が切れているので、更新手続きを行う。2,3ヶ月すぎていると、もう手放した状態になり、更新できないこともある。その場合は再契約を行う。(あまりにも過ぎているとwhois情報が出てこないけど)

大抵は、whois情報の修正(大抵ドメイン管理サービスの管理画面ないでできる)やドメイン管理サービスの依頼に対応(これを無視するケースが多い)、ちゃんとお金を払う、などで解決できる。

ネットワーク上の管理の問題調査

これはネームサーバというサービスで行う。サーバにインストールして使うBINDやwebサービスとして提供されているAWSのroute53などあるが、大抵ドメイン管理サービスにてネームサーバが提供されており、そこで管理できる。

どれを使う場合でも、かならずホスト名が提供されるので、自分が使っているネームサーバのホスト名が何なのかを把握する。

そのネームサーバでは、ゾーン情報とよばれる、

  • example.comというホスト名にアクセスしたら、xxx.xxx.xxx.xxxというサーバにアクセスする。
  • xx@example.com というメールは、xxx.xxx.xxx.xxxというサーバにメールを配送する。

といった、ドメインを使ってインターネット上で活動するための設定を行う。

これは、ドメインをIPアドレスや各種情報に変換するためのものなので、インターネット上のどこからでも変換が正しく(想定通りに)できるかどうかが重要。

インターネットがつながっている端末では以下のようなコマンドで調べることができる。

(Windows)
コマンドプロンプトを開き、以下を実行。

nslookup example.com

(Mac)
ターミナルを開き、以下を実行。

dig example.com

これで、IPアドレスが表示されれば、正しく名前解決できているということ。

ドメインにトラブルが発生している場合は、ここでIPアドレスがでない。

で、ここから切り分けの話だが、ネームサーバに問題があるかどうかは、ネームサーバを指定して、上のコマンドを実行してみれば良い。

(nslookup)
nslookup example.com (自分のネームサーバ)

(dig)
dig example.com @(自分のネームサーバ)

自分のネームサーバを指定しないと名前解決できないが、指定すると名前解決できる場合、「ネームサーバ自体には問題ない」ということになる。

指定しても名前解決できない場合は、ネームサーバがダウンしているか何かのトラブルがネームサーバにて発生しているため、そちらの窓口に連絡。

名前解決したIPアドレス(などの結果)が間違っている場合は、正しい値に修正しましょう。

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